
どこか懐かしい、日常の中になじむお菓子――そんなケーキたちが並ぶのが、今回訪れた「タケヤ洋菓子舗」。パティシエ国際コンクールで日本代表にも選ばれたシェフが、2026年1月に東京・都立大学にオープンし、すでに数々の雑誌にも掲載されるほど人気となっているこのお店。シェフもおすすめする、とっておきのスイーツをご紹介します。
東急東横線「都立大学」駅から歩いて7分。目黒通り沿いに現れたのが「タケヤ洋菓子舗」です。もともと有名ケーキ屋だった店舗を譲り受け、2026年1月にオープンしました。

これが洋菓子屋さん!?と思ってしまうほど、「和」がモチーフとなっている外観。風情があり、四季がある。そんな日本が好きだというシェフが作り出した、個性的な形の暖簾や、シェフご自身で作ったという一枚板でできた看板が印象的です。

そんな外観とは裏腹に、暖簾をくぐると目の前に広がるのは洗練された白い空間に、ずらりと並ぶケーキたち。昔から変わらない、どこか懐かしさを感じるものからビジュアルが個性的なものまで、さまざまなケーキがショーケースを埋め尽くします。

タケヤ洋菓子舗のシェフ、山本健さん。「ワールドチョコレートマスターズ」や「クープ・デュ・モンド ドゥ・ラ・パティスリー」の日本代表も務められた、凄腕シェフです。
そんな山本シェフが作り出すのは、日本人の口に合う、素朴なケーキたち。
「若い頃はピカピカしたケーキも好きだったんですが、経験を重ねた今は、余分なものをそぎ落とした、素材がメインのケーキが好きになってきて。着飾ったときではなく、日常の中でこれを食べたいと自分が思える、自分が好きなケーキを並べています。」

そんな山本シェフが大事にしているのが「周りの人のアイデア」。近所のお茶屋さんや、ときには部下として働くパティシエの声も大切にします。
「1人で考えても限界はあるけれど、他の人の意見をどれだけ取り入れられるかで一瞬で幅が広がるんです。だからこそ、いろんな人にまだまだ教えてもらうのが面白いんです。」
そんなたくさんの方のアイデアから生まれた、懐かしさ×イマドキなケーキたちをご紹介します。

最初にご紹介するのは、シェフイチオシの「スフレチーズケーキ」。こちらの商品はまさにスタッフが提案・レシピ開発をし完成したんだそう。
フォークを入れた瞬間に、シュワっ!と聞こえてくるくらいのフワフワさ。口に運ぶと軽フワ食感の奥に、チーズの存在感もしっかりと感じられ、これこれ!と思わずもう一口頬張ってしまうおいしさ。

続いてご紹介するのは、絵にかいたようなビジュアルの「苺のショートケーキ」。シェフが初めて働いたケーキ屋さんで販売していたものを再現したんだそうです。
スポンジは生クリームとの相性のよいしっとり食感。口に入れるとほどけていくかのように溶けてなくなっていきます。そこに甘酸っぱい苺が重なり、初めて食べてもなぜか懐かしく感じる、日本人に馴染みのある味わいを楽しめます。

王道ケーキが並ぶ中、このビジュアルが目を惹くケーキ。見た目に思わず「かわいい!」と言ってしまうこちらは「ミルフィーユ」です。
「コロンとしたこの形は、実はハンバーガーに見立てたんです。」と話すシェフのおちゃめな部分も垣間見えるこちらのミルフィーユは、カリカリサクサクのパイに、ほろ苦いキャラメルとコクのあるカスタードクリームを挟み、トップにバニラクリームが。甘さとほろ苦さがバランスよく、食感も様々で楽しめる、追加で食べたくなってしまう一品。

“焼き立て”の文字に、ついつい購入の手が伸びてしまう「コンベルサシオン」。シェフの奥様の大好物なんだとか。
ザクザクのパイ生地と、ダマンドに混ぜ込んだコーヒーの香りに包まれ、甘いけれどほろ苦く、大人な余韻を楽しめます。ぜひ買ってすぐに食べてほしい一品です。


シンプルだからこそいつまででも食べたくなる。そんなケーキが魅力的なタケヤ洋菓子舗のケーキたちに隠されているのは、シェフの「夢」でした。
「子どもたちが憧れる職業なのに、実際は厳しい業界になっている、その現状を変えたい。作り手も愛情をこめて、楽しいって思いながら作った方が絶対においしいケーキができるから。そのモデルになりたいんです。」
和気あいあいとした環境で、ときには上下関係なく意見を出し合い、チームとしておいしいケーキを作り出す。着飾らずに、素材の味をとことん全員で追及する。その働き方こそが、このお店の「おいしさ」につながっていました。
日常の中でふと思い出してしまう、懐かしの味。だからこそ、もう一口、もう一個食べてしまいたくなる。そんな素朴なケーキに、皆さんも会いに行きませんか?
About Shop
タケヤ洋菓子舗
〒152-0023 東京都目黒区八雲2丁目8−11 益戸ビル
営業時間:11:00-19:00
定休日:火・水
Instagram:@takeya.yougashiho

えり
ウフ。編集スタッフ
自分の“好き”であるスイーツをもっと広めたい!と前職のイベント制作から飛び出してウフ。に仲間入り。今はドーナッツを中心に日々おいしいものを勉強中。
注目記事