ufu(ウフ)スイーツがないと始まらない。
予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

東急大井町線・等々力駅から徒歩約4分。地元の人はもちろん、日本全国から年齢を問わず訪れる『PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI(パティスリィ アサコ イワヤナギ)』。2015年12月にOPENして以来、その人気と世界観に魅了され全国屈指の人気店となったこのパティスリィの大きな特徴は、旬のフルーツをふんだんに使った美しいパフェ。

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

今月のウフ。のテーマでもある「パフェに溺れたい。」の表紙にもなった、さくらんぼを使ったパフェを紹介します。またこの美しいパフェはもちろん、このパフェの構造・造形美を作り上げてきた、岩柳麻子さんへの貴重なインタビューも。この圧倒的な世界観をお届けし、皆さんを美しいパフェの世界へと誘います。

甘酸っぱいさくらんぼと、一番人気のピスタチオジェラートの最高のマリアージュ「パルフェビジュー ® スリーズ」

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」
5720円・ドリンク付

届いた瞬間圧倒されるそのビジュアル、パフェの器の中で奏でられた複雑な層と層。毎年5月末・6月に提供される、さくらんぼを使った人気のパフェ。「パルフェビジュー®」=「宝石のパフェ」という名前が付けられた、このシリーズは季節ごとに旬のフルーツとともに変わり、年間で決められたラインナップになっています。

佐藤錦、紅秀峰を始め、フランスのグリオットなど、甘酸っぱい様々なさくらんぼがグラスの中で踊りだす

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」
予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

今回のパフェの主役となるのは、品のある酸味が他の素材を引き立たせる『高砂』、甘みと酸味のバランスがよい『佐藤錦』『紅さやか』、しっかりとした食感があり大粒で酸味が少なく糖度の高い『紅秀峰』を中心に旬のものがズラリ。手を加えずそのままにしたフレッシュな状態はもちろん、コンポートにしたり、マリネやジェラートにして、さくらんぼの様々な顔が一つのグラスの中で楽しめます。※旬により品種は変更となります。


過去のさくらんぼのパフェと違う点は、和素材とピスタチオジェラートの配置

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

過去の「パティスリィ アサコイワヤナギ」のさくらんぼのパフェとの違いは、和素材とピスタチオジェラートの位置。もともと色々なハーブをパフェやガトー(ケーキ)に組み合わせているのが大きな特徴的で、今年の違いを岩柳さんに伺うと「今年は日本のハーブで」と決めたそう。

さくらんぼづくしになったトップから、中間層にうつると、そこには大葉のクラッククラン、梅のジュレ、すみれとさくらんぼのソース、そして最後にまたさくらんぼと大葉のマリネ、大葉レモンジュレに至る。さわやかに、さっぱり締めくくれる構成です。

年に2回のピスタチオジェラートの組み合わせ

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

特筆すべき点がもう一つ。お店でも一番人気のブロンテ産ピスタチオジェラート。1年の中で「ここぞ」という時に組み合わせ、その年に2回の貴重なパフェが今回のパフェとのこと。2年前、3年前の同パフェと比べると、今まではパフェのTOPに来ていたジェラートが、今回は中間層にやや位置を下げた。その意図は「まずは旬のさくらんぼをしっかり体験してほしい。」

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

このピスタチオジェラートにも、とてつもないこだわりが。数多くのピスタチオを食べ比べ、探しに探して見つけたのが「ブロンテ産」のピスタチオ。「食べてみて、香りが華やかというより、とにかくまめまめしいところが本当に魅力的。豆感がすごく強くて」と岩柳さん。このジェラートは、店舗の隣にある「ASAKO IWAYANAGI PLUS(アサコ イワヤナギ プリュス)」でも食べることができます。

毎回使用する、「レモンジュレ」の秘密は「味覚のリセット」

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

少し踏み込んだ質問で、「パティスリィ アサコイワヤナギ」のパフェでよく使われる「レモンジュレ」。その役割について、岩柳さんが教えてくれました。

「パフェの構成として、女性が一人で食べれることを考えて作っています。最初は果物から入って、フレッシュな果物の余韻を味わえるように。そして次の味に。たとえば今回はピスタチオが入っていますよね。その段階で、ソースやクランブルなどにハーブを使うなどいろいろな味が口の中に残っていると思います。その次の味に行く前に、1回リセットする意味で使っています。それ以外にも、レモンジュレはフルーツの変色を防ぐ役割もしているので、パフェにかかせないんです。」

「もともとは果物好きじゃなかった」岩柳麻子さんが、果物の魅力に引き込まれた理由

予約必須。さくらんぼとピスタチオ踊る宝石のパフェと、その美学。「パティスリィ アサコイワヤナギの世界」

季節ごとに変わる、美しいパフェ。旬のフルーツは、日本各地から届いた厳選されたものばかり。人気の秘密としてフルーツが挙げられる中、取材中に岩柳さんから思わず言葉が。

「もともと、果物は好きじゃなかった。むくのも好きじゃなかったんです。そう最初は思っていましたが、旬の果物たちと向きあうと“旬”がたったの2週間程度と、その尊さに気づき“はかなくも今美味しいフルーツをみんなで共有したい”そういう想いでした。本当に美味しいフルーツを食べたら、今まで食べていたさくらんぼってなんだったんだろう……と。ぜひ美味しいフルーツをみなさんと共有できたら、そんな場をパフェを通じて提供しています。」

いかがでしょうか? 今回は新作のパフェと構造、そしてその隠された思いをお届けしました。次回は、このパフェのインスピレーションと制作期間について、なかなか聞けない裏側に迫ります。

About Shop
PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI(パティスリィ アサコ イワヤナギ)
東京都世田谷区等々力4丁目4−5(MAP
営業時間:11:00~18:00
定休日:月、火曜日
※パフェは要予約。公式インスタグラムまたはHPをご確認ください。

Photo/Tadaaki Omori Writing/Cream Taro