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世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

日々、情熱と鋭い感覚で革新的なお菓子を生み出すスペインの名パティスリー「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」。東京・表参道店では2階のカフェスペースで生ケーキを楽しむことができます。特に、「シャビーナ」は2005年にリヨンで行われたパティスリーの世界大会「La Coupe du Monde de la Pâtisserie(クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー)」のベスト・チョコレートケーキ部門で優勝したチョコレートムースのケーキです。

“一度は食べたい!”と表参道店に足を運んだ人が頼むのが「ケーキプレート」。選べるケーキとマカロン、そして本日のチョコレートがセットになったプレートでは、代表作の「シャビーナ」はもちろん、華やかな味と見た目の「レッドラブ」も大人気。

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

しかし現在「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のケーキを食べられるのは世界でも本国を除いて東京のみ。その理由の1つには「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」の味を他国で作る難しさにあります。さまざまなスパイスを使用したテクスチャーを再現するのは至難の業。

今回は、パティシエとしての技術と経験、そして「ブボ・バルセロナ本店」と同様の情熱と理解を持って「bubó BARCELONA japan(ブボ・バルセロナ ジャパン)」のヘッドシェフを務める山本シェフを取材。彼の若手時代から今に至るまでの話を聞きました。

“悔しい!”その一心で駆け上がった若手時代。山本シェフの原点となるフランスでの経験と人との繋がり

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

「bubó BARCELONA japan(ブボ・バルセロナ ジャパン)」のヘッドシェフを務める前は「ピエール・エルメ・パリ 」、や「セバスチャン・ブイエ」といったパティスリーでシェフパティシエを務めていた山本シェフ。話を聞けば聞くほど出てくるお店はどこも名店ばかりです。

学生時代は元々、自分の技術に絶対的な自信をもって料理人の道を目指していたという山本シェフ。しかし “お菓子作りは散々で、“初めて料理で挫折した!”と感じた山本シェフはお菓子作りに没頭し、渡仏。

そんなヤマモトシェフの“現在”を作ったお店のひとつが「Patisserie Grandin(パティスリー・グランダン)」。フランス・パリにある1822年創業の老舗パティスリーです。

山本シェフ「パティシエとして初めてパリに修行へ行ったのが21歳の時です。そこで最初にお世話になったお店が紹介してくれたのが偶然『Patisserie Grandin(パティスリー・グランダン)』だったんです。それが22歳の時。パティシエのいろはを知らない僕に徹底的にフランス菓子の基礎を教えてくれて、コンクールに出る機会も与えてくれた。

初めてのフランスでのコンクールでは敗北したんですけどね。笑

それが、僕にとっては特効薬というか。毎日練習と勉強をして翌年には賞を取れるまで成長しました。挫折を経験できたことも、思う存分打ち込めたことも、本当に恵まれた環境だったと思います」

若き日の山本シェフの最大の活力はいつも“悔しさ”だったようです。

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「Patisserie Grandin(パティスリー・グランダン)」を通した経験は、技術だけでなく人との繋がりにも広がりを見せます。特に、フランスで菓子文化のさらなる向上を目指してトップクラスのパティシエ、ショコラティエによって1981年に設立された「ルレ・デセール」のメンバーとの深い関りは驚きと発見の連続だったそう。

山本シェフ「当時若手だったにも関わらず、『Patisserie Grandin(パティスリー・グランダン)』のオーナーは僕を色々なところへ連れ出してくれました。彼を通した出会いと経験には本当に感謝です。

ある年、リヨンで開催されたパティシエ コンクールの最高峰 “クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー”に同行後、同市にある『セバスチャンブイエ』で最新の技法を見せてもらえたんです。衝撃でしたね。新しくて、魅力的で。働きたいとお願いしたら了承してくれた。それから日本に帰るまでは、セバスチャンブイエで色々な経験をさせてもらいました」

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ひたすら作り続けたマカロン。頭と体に染みつけた知識はブランドの完全再現を果たす

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

世界トップクラスの中で揉まれながらひとつひとつの経験を糧に成長を繰り返した山本シェフ。帰国後は「マンダリン オリエンタルホテル 東京」の立ち上げからスーシェフとして携わり、「セバスチャンブイエ」の日本1号店の立ち上げにもシェフとして名前が上がりました。

山本シェフ「日本で『セバスチャンブイエ』を立ち上げた時は、量を作ることで学びを得ましたね。その時フランス本国での経験があったのは私1人。マカロンの種は私1人で作るしかなかった。

繰り返しの作業で、同じ配合であっても生地の合わせ方でマカロンの状態が変わるのが手に取るようにわかってきます。その後、『ピエール・エルメ』でシェフをやったときには、また違ったマカロンの知識を得られたのもよかった。1つのことに向き合うから見えるものがあって、それは自分にとって凄い財産になります」

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マカロンという小さな1粒でも、ブランドによって作り方はそれぞれ。そのことを尊重する山本シェフは「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のマカロンも本国の味を忠実に再現します。

生地とガナッシュの一体感が特徴だという「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のマカロンは、気候による状態変化を冷蔵庫で寝かせる時間の調整によって補っているそう。

また、マカロンを作るのに欠かせないアーモンドはスペイン産にこだわり、食感がしなやか。フレーバーに合わせて変わる濃度の高いガナッシュが、繊細なマカロンコックの食感を崩さないように、しっとりと仕上げます。

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スパイスと食感の調和が生んだ奇跡のケーキ「シャビーナ」作るため。頼るのは“感”ではなく数字だ!

山本シェフが「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のお菓子の中でも特に衝撃的だったのがやはり「シャビーナ」だったそう。

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山本シェフ「『シャビーナ』のレシピを見た時に“この調和を取ったシェフは天才だ”って感じました。流石、世界一のケーキですよ。香辛料を使うケーキはこれまでに数多と作ってきましたが、こんなにもスパイスが入っているケーキは初めて。黒コショウだけでも5種類。食べてスパイスが凄くきいている印象がありましたが、食感が味との調和をとっている」

シナモン、ナツメグ、クローブ、黒コショウ、オリーブオイルを使用したスパイス生地は、食べただけでは何が入っているのか全く分からない複雑な味と、濃厚で舌触りが滑らかなチョコレートムースを調和させるのがアーモンドプラリネとチョコレートを合わせた食感です。サクッとした噛み応えが味のイメージを捉えてとってもスマートなケーキに。そして、スマートな男性に似合うのがクラシックなスーツです。

「シャビーナ」が纏うのは滑らかなグラサージュ。食べている自分の表情が反射して写るほど艶があります。

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山本シェフ「グラサージュを作る際には、いかに気泡を入れないか 、そしてシロップの煮詰め具合が肝心です。『bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)』のレシピに沿って、季節によって異なる体積と質量をすべて管理する。同じクオリティのものを提供するために、感覚ではなく数字でしっかりと合わせていかなければいけません」

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「レッドラブ」の爽やかさは「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」だからなせる業!フランス菓子にとらわれない技法に感じる“面白さ”

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のケーキは全てに食感を加えているという点もまた魅力だという山本シェフ。この食感の多様性を可能にしているのが“層”の多さです。

見た目にも華やかな「レッドラブ」は、酸味のある爽やかなムースケーキです。

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山本シェフ「『レッドラブ』は中心のラズベリークリーム 、周りのヨーグルトムース を含め5つもの層で出来ています 。味のバランスはこの層の厚みによって変わってくるのでケーキの写真を目に穴が開くほど観察しました。笑

『レッドラブ』はヨーグルトの酸味が特徴的です。通常、ヨーグルトを他の材料と混ぜると味が薄くなってしまいますが、このケーキはヨーグルトパウダーを使用してムースを作っています。「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」らしいですよね。普通のフランス菓子にない技法に驚きました」

山本シェフの小さな知恵。プレートに乗せたエディブルフラワーで季節を感じる

“悔しさ”から始まった山本シェフのパティシエとしてのキャリア。ひとつひとつの壁を乗り越えるために費やした試行錯誤の時間は“探求心”を生みました。

山本シェフ「私がオーナーシェフを務める『パティシエ ヒロ・ヤマモト』(江戸川区・篠崎町)は、“探求心の塊みたいなお店”にしたいと開業しました。既に11年が経ちますが最近やっと、どこよりも美味しいと胸を張れるショートケーキが完成しました。

また、子供を育てて改めて感じたのですが、フルーツを使用することが多い生菓子は食育の役割も担います。技術の発展で時期に関係なく果物や野菜を食べられる時代。しかし、お客さんには季節を味覚と視覚の両方から感じて欲しいなと思います。

そのため『パティシエ ヒロ・ヤマモト』はエディブルフラワーを沢山使用しています。「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のケーキプレートでもエディブルフラワーを使用しているのは唯一本国スペインと日本の違いかもしれません」

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

好みのケーキとマカロンを選べるケーキプレートは「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」表参道店でのみ食べられるお得で大人気なメニューです。一緒にプレートに盛られる本日のチョコレートと、色合いを合わせたソース。そしてフルーツとエディブルフラワーでその季節の色を鮮やかに表現していて、まるで表参道に並ぶブティックのよう。

“現状に満足せずに、普段出しているケーキのクオリティをさらに上げたい”と語る山本シェフ。探求心、緻密さ、厳格さから作られるケーキはどれも美味しく、また「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」のコンセプトそのもののように感じます。

世界一を取ったチョコケーキ「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」(表参道)の「シャビーナ」を作る日本人パティシエ「ヒロ・ヤマモト」。“悔しさ”から“探求”へと変わったお菓子作り人生!

沢山のお店が並ぶ表参道の中でも、ぜひ目的地にしたくなるようなお店「bubó BARCELONA(ブボ・バルセロナ)」。みなさんも、季節を意識したお洒落をしてお店に足を運んでみてください。

About Shop
bubó BARCELONA 表参道店
東京都渋谷区神宮前5丁目6−5
営業時間:平日12:00~20:00 休日11:00~20:00(カフェL.O 19:30)
定休日:火曜日(祝日を除く)
公式インスタグラム: @bubojapan

園果わたげさん

園果わたげ

ウフ。編集スタッフ

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ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。