バレンタイン特別企画、有名ショコラティエによるチョコレートの面白さ・奥深さを体感できる「ショコラティエWEEK」も終盤に。今回は、以前も一度取材をさせていただいた実店舗を持たないブランド「Seiste」（セイスト）の瀧島誠士シェフ。
イタリアで開催された製菓の世界大会「The World Trophy of Pastry Ice Cream And Chocolate FIPGC 2019」にチームキャプテン ショコラ担当として出場し、世界一の座を獲得した実力の持ち主。今年、期間限定でカレーを使ったメニューを1日限りで出したり、都内で人気を博す「Shogun Burger（ショウグンバーガー）」とのコラボレーションするなど、異端とも呼べるその活動の秘密に迫ります。
今回初となる、アマゾンカカオを使ったハンバーガーも紹介していきます。
Q.今年はアマゾンカカオを使ったカレー、そして来月はスコーンを販売したり、驚きました。ショコラティエの枠を超えて、新しいことに挑戦する理由を教えてください。
瀧島シェフ「私は、このカカオというお菓子の材料ではなくて、魅力のある素材の一つとして考えるようになったからです。もともと、料理がすごく好きというのもありますが、Seisteをリリースしたからチョコレートに携わる機会が増えた中で、カカオを扱ううちに“この素材って面白いな”と思ったんです。使い方次第では、多くの可能性を感じたのがきっかけですね。」
Q.今回は「Shogun Burger（ショウグンバーガー）」とコラボというところで、肉×カカオ。普段のお菓子づくりとはまた違ったベクトルのジャンルで、お肉とカカオの美味しさをどのように引き出しているのでしょうか？
瀧島シェフ「お菓子では、アシェットデセールでない限りは冷たいか、常温に近い状態で提供します。もちろん、その状態でもチョコレートは美味しいのですが、カカオの持つ豊かな風味を活かすという視点で考えると“実は温かい方がポテンシャルを引き出せるのではないか”とおもいました。
実際に『Shogun Burger（ショウグンバーガー）』では、和牛のスネ肉の粗いミンチをパティとして使っていて、美味しく食べるためには温度を高く保った状態でサーブ（提供）する必要があるので、やりたいことと一致したんです。アッツアツのお肉と、カカオの風味がきっと新しい可能性を切り開くと。」
Q.料理における「カカオ」の立ち位置、組み合わせ方、そしてその魅力を教えてください。
瀧島シェフ「私は、“名脇役”だと思いました。カカオは産地ごとでもその味わいはさまざまです。今回使わせていただいたペルー産のクリオロ種のアマゾンカカオでは、肉に負けない野性味あふれる風味とフルーティーさがあるので、ラズベリーとトマトを合わせてソースとして使いました。
これでポテトを食べても最高に美味しいです。」
Q.せっかくなので、今回のコラボレーションの経緯と、このコラボレーションバーガーの構成を教えてください。
瀧島シェフ「もともと、『Shogun Burger（ショウグンバーガー）』との出会いは、ブランドの方がSeisteのポップアップに何回も通ってくださっていて。その時に声をかけていただき、話が一気に進みました。
今回のハンバーガーは、マッシュポテトとほうれん草。そしてスモークさせたこだわりのチーズ。そしてアマゾンカカオのソースをかけていきます。
仕上げにはフォアグラまでのせて、豪華な構成に。ポテトは、このアマゾンカカオのソースにつけて食べると、甘じょっぱくて最高に美味しく作れています。
カカオの新しい風味と、肉々しさとのコンビネーションをぜひ試してみて欲しいですね。」
ショコラティエの枠を超えて、新しい挑戦を続けている瀧島シェフと「Shogun Burger（ショウグンバーガー）」のコラボレーションは、2月14日から全店舗にて販売開始。価格は単品2200円、ポテトセット2380円、ドリンクポテトセット2500円。
実施期間2月14日～3月14日まで。
アマゾンカカオとハンバーガーの軌跡のコラボレーションを、ぜひお見逃しなく。
クリーム太朗
ウフ。編集長
編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中
Photo＆Writing／Cream Taro
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