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石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

近年注目が高まっている「ネオ和菓子」。伝統的な和菓子に「洋」の要素や目新しいデザイン性、創意工夫を凝らした新世代のスイーツは華やかで、普段あまり和菓子を食べない層にも人気があるのだとか。

今回ご紹介するのは、そんな「ネオ和菓子」のなかでも一躍話題になった「金澤文鳥」。キュートな文鳥をモチーフにした一口羊羹です。このお菓子、実は可愛くて美味しいだけではなく、小さな和菓子屋さんを救ったスーパーヒーロー的存在でもあるそうで…? 生みの親「清香室町」さんに取材し、その誕生ストーリーを紐解きました。

手乗りサイズの可愛すぎる和菓子♡「金澤文鳥」とは?

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ
1箱5個入り/1,458円(税込) 1個入り/248円

「金澤文鳥」は、もともとお店にあった羊羹の商品をベースに、加賀紅茶やドライフルーツ、ナッツ、珈琲など洋の素材を組み合わせたモダンな一口羊羹。天然の寒天を使用したスッと嚙みきれる羊羹は、4代続く名和菓子店の間違いない味わい。

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

このお菓子に込められているのは、“美味しいものを求めて旅をしていた文鳥が、ごはんが美味しい金沢を気に入り「金澤文鳥」になった”という愛らしい物語! リーフレットには金澤文鳥のかわいらしい見聞録が綴られていて、なんともワクワクする仕掛け。

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ
左から「白い珈琲」「加賀棒茶」「加賀紅茶」

フレーバーは、白文鳥の「白い珈琲」、シナモン文鳥の「加賀棒茶」、桜文鳥の「加賀紅茶」の3種類。それぞれ、羊羹に石川県産の素材を組み合わせ、石川県の食の新たなおいしさを提案しています。

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編集部のおすすめは、やっぱり定番の「加賀紅茶」味。加賀紅茶の茶葉をペースト状にして加えた、香り豊かな羊羹です。羊羹の中には、イチジクやクランベリー、レーズン、ブルーベリーなどドライフルーツがたっぷり。一口かじれば、フルーツティーのような爽やかな味わいがふわりと広がります!

おいしくて可愛くて、金沢旅行のお土産にはもちろん、友人への手土産やちょっとしたギフトにもぴったりの和菓子。今回は「清香室町」4代目の田中大亮さんにその開発ストーリーを教えて頂きます。

コロナ禍で売上が激減。小さな和菓子店で生まれたヒット商品

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ
4代目・田中大亮さん、3代目・尚行さん

金澤文鳥を生み出したのは、石川県金沢市・本多町にある「清香室町」。3代目の田中尚行さんと4代目の大亮さんが切り盛りしている、昔ながらの和菓子屋さんです。和菓子激戦区の金沢において、「清香室町」が得意としているのは、観光客向けのお土産和菓子。2020年から始まったコロナ禍の煽りを受け、経営が厳しくなってしまったそう。

「金沢駅で販売しているお土産和菓子の売上は、お店全体の7割くらい。観光客が来なくなったことで、売上が激減してしまって…。現状を打破するために、新しい商品を生み出すことに決めました」

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

「もともと、『金沢駅では、もっと可愛いデザインの和菓子が売れるのでは?』という声はあがっていたんです。そんなときに、お世話になっているパッケージ会社の方が、うちにある『北国宝生旅衣』という羊羹の包装を見て、『この先端の三角の部分、文鳥にくちばしになりませんか?』と提案してくれて。そこからこの可愛い文鳥のパッケージができたんです」

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

サンプルの文鳥パッケージをみたとき、『これはいける!』と田中さんは感じたそう。しかし、開発をするための資金問題に直面し、足踏み状態に。

「何せ売り上げの7割が減っていたので、新商品開発にかけられる費用が無くて。仮に発売できても、売れなければ在庫になりマイナスになるので、そこで行き詰ってしまったのですが…。県のチャレンジ支援ファンドに申請したら、地元の素材を使っている点が認められ、補助金をもらうことができたんです」

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

資金調達から開発、発売までの道のりは約1年。資金面の問題が解決してからの商品開発は、もともとあった羊羹商品のノウハウもあり、順調に進められたそう。

「パッケージは文鳥に決めたけれど、中身はどうしよう…と考えたとき、知り合いから、ちょうど加賀の茶畑で紅茶をつくっていると聞いて。紅茶羊羹は面白いんじゃないかと。さらにフルーツティーから着想を得て、ドライフルーツを入れてみたら美味しくて! 今の定番『加賀紅茶』味が出来たんです」

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

そうして完成した金澤文鳥。発売後、SNSで文鳥愛好家を中心に人気が爆発!小さな和菓子屋さんの挑戦は、瞬く間に日本の和菓子界の注目の的になり、鳴りやまない注文の数に発送作業が追い付かないほどだったとか。

そんな順調な滑り出しに加え、昨年春にはシナモン文鳥の「加賀棒茶」、昨年末には白文鳥の「白い珈琲」味も発売。

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

「『白い珈琲』味はなかなか苦戦しましたね。15~20回ほど試作して、普通の珈琲ではなく、特別なコーヒーエキスを白餡に混ぜるアイデアに辿り着きました。金澤文鳥はお茶だけでなく、ワインや日本酒などかなりお酒に合う味なので、ペアリングも楽しんでみて下さい!」

和菓子の伝統に、「可愛らしさ」を加えて届けたい。新たなネオ和菓子に期待を♡

石川県金沢市「清香室町」。可愛すぎる♡金沢のネオ和菓子『金澤文鳥』が生まれたワケ

金沢のちいさな和菓子屋さんの挑戦がきっかけで生まれた、キュートな和菓子『金澤文鳥』。これまでに発売されたのは、桜文鳥、シナモン文鳥、白文鳥の3種類。今後は、他の新たな愛され和菓子も作っていく予定だそう。

「若者の和菓子離れ、と言われていますが、『金澤文鳥』のような可愛らしい和菓子なら、今まで興味がなかった人も食べてくれる。意外と和菓子っておいしいじゃん、面白いじゃんと思ってくれたらうれしいです。そのために、今後も和菓子の『伝統』を守りつつも、『かわいらしさ』を加えた和菓子を作っていこうと思います」

見ても食べても思わず顔がほころんでしまう可愛らしさの『金澤文鳥』。実は、とある和菓子屋さんのピンチを救った名物和菓子でした。ぜひ食べてみて下さい。あなたの元にも幸せを運んでくれる文鳥かもしれません♡

<商品詳細>
・金澤文鳥(加賀紅茶味、加賀棒茶味、白い珈琲味)
・価格:1箱5個入り 1458円(税込)1個 248円(税込)
・販売:清香室町本店、金沢駅 金沢百番街、金沢駅 おみやげ処金沢
※オンラインショップでも購入可能。

<催事出店予定>
・2月15日~21日 新宿高島屋「旅する和菓子」にて販売予定

About Shop
清香室町
石川県金沢市本多町2丁目1−2
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜、祝日

まえななさん

まえなな

ウフ。編集スタッフ

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住宅雑誌の編集者を経てufu.編集部に。あんこや抹茶味の和スイーツがとにかく大好き♡ 最近のマイブームはあんバターサンド食べ比べ。