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スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

自由が丘から徒歩10分。奥沢駅からなら5分の場所にある“ザ・町のケーキ屋さん”な風姿が素敵なお店「粉と卵」。そこのスイートポテトが絶品という噂を聞いて、行くしかない!と、取材をお願いすると、一つ返事でOKをいただきました。

町に愛されるお菓子屋さん「粉と卵」の2代目店主

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

奥沢駅に到着。横断歩道を渡って左折したら真っ直ぐ進むとすぐにビビッドオレンジの明るい建物が見えます。絵本の中に出てくるようなかわいらしい佇まい。

店内を覗くと、地元の人と思しき方々が談笑を交えながらショーケースからケーキをセレクト。いい意味で大きすぎず、小さすぎずのちょうどいいお店。ここに噂のスイートポテトがあるのか、とワクワクしながら入店。すかさず「いらっしゃいませー。」と、店主岡本さんの太い声がキッチンから気持ちよく響きます。

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

岡本さんは「粉と卵」の二代目なのだそうで、岡本さんの父親であり一代目の岡本哲彦さんも、現役でバリバリお菓子を焼いています。

気さくで笑顔が素敵な岡本さん。趣味はバイクで高校生からカワサキ・ZRXを乗り回し、その後同じくカワサキのGPz400、その後がスズキのインパルス。。。と、聞けば出るわ出るわバイクの名前。専門学生のときの遊びは専らバイク仲間とツーリング。どんなに遊んでも授業はしっかりうけていたというからお菓子へのまじめさが伝わります。

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

そんな岡本さんのお話を聞くほどに、既存のお菓子業界イメージとは異なった雰囲気。「小さい頃から、後を継いで菓子屋になるって思って疑ったことがなかったからね。進路について一度も悩んだことがなかったな。」菓子屋の子として生まれ、菓子屋になる。お菓子が人を幸せにする瞬間を日常的に見ていたからこそ、誇りを持ってお菓子屋さんの道を進んだ。って、素敵すぎませんか!!

ベストのタイミングは家に着いたとき。溶けてゆく感覚がクセになる「粉と卵」のスイートポテト

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

お酒を使用するものはアルコールを飛ばし、使用する食材はすべて無添加。だから「粉と卵」のお菓子は子供が食べられる安心で安全なものばかり。一切の妥協を許しません。そんな中でも特に人気なのがこの「スイートポテト」です。

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

「粉と卵」のスイートポテトの最大の特徴はショートケーキと同じ“生もの”であること。
通常の楕円形でこんがりと焼けたスイートポテトを想像していると、スイートポテトの概念をころりと変えられてしまいます。

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

周りを覆うキラキラとした琥珀色の正体はカラメル。注文を受けた後、1つ1つバーナーで表面をキャラメリゼ。今回は特別に炙っているところを見せていただきました。フォークを通すと周りのカラメルがカリッと割れて、クリーム色のスイートポテトの姿が現れます。形を留められるギリギリの硬さを追求し、味も食感も柔らかくなめらか。生地に絡んだキャラメルがサクッサクッと口の中で踊ります。底には生地に使用されている茨城県産の紅あずまの皮がキャラメリゼされて土台替わりに。香ばしい苦みと生地のやわらかい甘さがなんとも上品!

帰り道がお菓子作りの最終工程。一品を逸品にする方法はこれ

スイートポテトの概念が変わる!世田谷区奥沢「粉と卵」のスイートポテト

お客さんには美味しいものを一番美味しい状態で食べて欲しいと願う岡本さん。

実はマイナス26度以下で瞬間冷凍されたスイートポテト。「お客さんに出すときは、まだ中は凍っているんだよね。だから、持ち帰り時間から逆算して渡すようにしている。お客さんにはできるだけ細かい時間を言ってもらっているよ。」あの、キャラメリゼと究極のやわらかさをキープし、お客さんに楽しんでいただくために徹底的に配慮された逸品。

ということは、持ち帰り時間がこのスイートポテト完成の最終工程なのか!「いま美味しくなっているんだな~。」と唱えながらの帰り道は、さらに美味しさを倍増させる呪文のようです。

About Shop
粉と卵
住所:東京都世田谷区奥沢5丁目2−5 フラット奥沢
営業時間:9:00~19:00
定休日:月曜日

園果わたげさん

園果わたげ

ウフ。編集スタッフ

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ufu.の新米編集者。メンズカルチャー誌でアシスタントを経験後ufu.に転身。 特技は甘いものを食べ続けること。最近は美術館内レストランの限定コラボスイーツにハマっている。