
池袋駅から東武東上線で30分程にある志木駅(埼玉県)。自然豊かで都心のベットタウンとしても人気のあるエリアで、パティシエ夫婦が作るパティスリーがある。その名も「COLOLIE(クロリア)」。2025年3月にオープンし、まだ一年も経たずに地域に根付く街のケーキ屋さん。

オーナーシェフである大和田将希さんは、世界最優秀味覚賞を受賞したサントスシェフ率いる名パティスリー「CRIOLLO(クリオロ)」出身。店内に一歩足を踏み入れると目の前に広がる美しいショーケースのほか、パフェを堪能できるイートイン席もあり、お菓子好きにとってはまるで夢の国に訪れたかのよう。今回はそんなお店のご夫婦を取材。お店のことはもちろん、パフェやケーキも紹介します。

東部東上線・志木駅南口から徒歩4分程のメイン通りから1本入ったところに佇む「COLOLIE(クロリア)」。パティスリーでありながらもイートイン席を完備し、月替わりのパフェまで堪能できる。ケーキや焼き菓子はご主人の大和田将希さんが担当。パフェや接客は奥様である大和田香琳さんが舵を取っています。


「店名の由来は、フランス語でColoris (彩り)+Lien (繋がり)を組み合わせた造語です。お客様の生活を少しでも彩って、お客様や地域との繋がりを大切にしていきたいです」と話す香琳さん。

“森の中にあるケーキ屋さん”をイメージしたという親しみやすいウッド調の温かみがある店内。本物の木で作られているかのような天井にある木の柱や棚は、造形屋さんによるアートなんだそう。お店に足を踏み入れただけでわくわく感で気分は高ぶります。

ケーキを担当するのは前述した、オーナーシェフ・大和田将希さん。東京・小竹向原に本店を構える「CRIOLLO(クリオロ)」で、焼き菓子製造責任者を務めた実力派シェフ。モンブラン、ロールケーキ、プリン、タルトなど常時15種類~20種類並ぶ生菓子には並々ならぬこだわりが。

大和田将希さん
「1つのケーキを作る上で3種類以上の味を混ぜないように心掛けています。また断面を見せたりと、見ただけで味の想像がつくような商品作りをしています」

地域の特性を活かし、タルト、ガトーショコラ、ショートケーキなど見ただけで味の想像がつくラインナップ。さらにタイムなどを合わせたレストラン要素のある商品も入れつつ、お客さまを飽きさせない工夫も。そんな同店の看板商品をお聞きすると…。

お店のコンセプトである“森の中にあるお菓子屋さん”のイメージをモンブランで表現したこちら。松ぼっくりのように絞られたモンブランクリーム。そして手間暇かかった土台のメレンゲは、サクッとした食感を維持するためにチョコレートをコーティングするなどのこだわっぷり。センターに入っているのは、洋栗のムースとラム酒を入れた無糖のクリーム。

モンブラン一つにしても、これでもかというほど職人技が詰まった仕立て。フォークがサクッと入る厚めのメレンゲ、ラム酒の芳醇な香りとマロンの優しい甘さが絶妙に混じり合う。

もう一つのスペシャリテ「ヴィータ」。ピスタチオをメインにアプリコットとトロピカルフルーツを合わせたムースケーキ。なんといっても特長は、香ばしいピスタチオ感。
大和田将希シェフ
「ピスタチオの味をストレートに出すために、牛乳ではなく水でホワイトチョコレートのガナッシュを作り、そこにピスタチオを合わせてムースにしています。またクリオロ時代にサントスシェフに美味しいと褒めて頂いた思い出のケーキでもあります」

試行錯誤を重ね、ようやくたどり着いたというこちら。ピスタチオをダイレクトに感じつつも、アプリコットの甘酸っぱい酸味で濃厚ながらも重たくないシェフ渾身の一品。

奥様である香琳さんが作る月毎に変わるパフェも見逃せない。パフェでは珍しい大きいサイズのワイングラスを使用。「一本食べたときに、満足感ありつつも甘さと酸味、そしてさっぱりとした素材も入れ、バランスを取るように工夫しています。」と話す香琳さん。

12月はクリスマスをイメージした「Rouge Noël(ルージュノエル)」。チョコレートとベリーをメインに、トンカ豆香るブランマンジェ、ロゼベリージュレなどが入った、誰もが想像できる王道の組み合わせの中にアクセントを加えた構成。特に滑らかな口溶けがたまらないショコラアイスとフランボワーズソルベは一度は食べてみたい美味しさ。

パティシエ夫婦が作るこだわり尽くされたケーキやパフェ。カフェラテにも一つ一つラテアートが施されているなど、ご夫婦の仕事の丁寧さと人柄の良さを感じるお店でした。これからのご活躍も楽しみです。

About Shop
COLOLIE(クロリア)
埼玉県新座市東北2丁目32−1
営業時間:11:00~18:30(L.O18:00)
定休日:水・木+不定休あり
Instagram:@cololie
※イートインは、予約なし。ご来店順でご案内。

Takuma
ウフ。編集スタッフ
すべてが“本物志向”のスイーツ好き編集者。都内のパティスリーやホテルのカフェを中心に巡り、話題のお店はいち早くチェック。スイーツが好きすぎて、気づけばスイーツメディアの編集部に!
Instagram(@k.takuma.happy)
Photo & Writing / Takuma
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