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パティシエの役割とは?忙しくても教壇に立つシェフのパッション。連載:遠藤泰介の「甘い1日」Vol.08

前回の記事で、町田製菓専門学校のオープンキャンパスのイベントで、スペシャリテであるマカロンを教える様子に密着してきました。この町田製菓専門学校で、なぜ遠藤シェフは毎年教壇に立つのか、その理由と経緯を今回取材させていただきました。

きっかけは、お世話になった先生

Q.遠藤シェフは、どういう経緯でこの学校で教えることになったのでしょうか?

A.きっかけは、町田製菓専門学校の副校長先生。もともと、僕はここの調理師専門学校の生徒で、その時に教えてくださったのがその先生でした。学校の考え方で、教えてくださったのは1年だけ。僕はその先生にべったりで、1年終わったあとに、お菓子やりたくなっちゃって。その後卒業し、現場へ出て(卒業してお店に勤めて)もずっと連絡とっていたぐらい。

そのつながりもあって、ある時に「学校の先生どうだ、やってみないか?」とお誘いいただけて。ある程度お店での経験も積んだタイミングだったのと、学校の先生は将来的にやってみたかったこともあり、始めました。

「材料のこと、お菓子づくりのこと、教える側にたつこともいい経験に」

Q.シェフにとって、先生での2年間はどんなものでしたか?

A.とにかくすごい勉強になる時間だった。お菓子を作るって、材料を卸してお菓子を作っている人が多くて、パティシエと呼ばれる人たちが、いったい何人いるのか? そして材料のことをちゃんと知っている人がどれだけいるのか、実際のところそんなにいないんです。たとえば、これはこうだからこう混ぜるとか、ある程度のことはわかっているけど、卵白はどういう状態で一番よく泡立つのかとか。人に教えるということは自分も勉強しなおさなきゃいけない。すごくいい経験をしましたね。

「学生たちには、厳しさだけじゃなくて楽しさも学んでほしい。そしてパティシエの仕事はそこにある」

Q.遠藤シェフは、学生さんたちにどんなことを伝えたいですか?

A.学生たちに教えるのはお菓子屋さんの仕事ってお菓子を作るだけじゃなくて、毎日朝は早いし、労働時間も長いし、こまごました仕事もすごく多い。でもその厳しさを教えても「やりたい」と思う人がいなくなってしまう。夢を与えるわけじゃないけど、若手といってもらっている今、僕が一番キラキラしているときに、「パティシエのいい部分」を見せられたらと。それが今の僕の役割ではないかなと思っています。パティシエという仕事は、お菓子を作るだけじゃなくて、若い子たちに夢を与えるのも一つだと思っています。

いかがでしたでしょうか? 遠藤シェフの熱い想いに迫りました。次回はどんな姿をお届けできるか、ぜひ楽しみにしていてください。

撮影協力/町田製菓専門学校

Photo/Ahlum Kim Writing/Cream Taro