
マッシュルームにタラの芽、そして甘夏。一見ジェラートとは結びつかない食材を組み合わせたフレーバーが並ぶのが、東京・表参道にある「Eriko Osawa Earthly Gelato」だ。全国から取り寄せたオーガニック野菜に加え、併設する畑で育てたハーブを使ったジェラートが店内に並ぶ。緑に囲まれたテラス席は、都会の喧騒を忘れるような心地よい空間。今回は同店の代表・大澤英里子さんを取材。お店作りへの想いや、ジェラートに込めたこだわりに迫る。


2025年4月に複合施設「GREEN TERRACE 表参道」の4階にオープン。ジェラートマエストロであり、野菜ソムリエでもある大澤さんが手掛けるオーガニック野菜ジェラートを、東京の街を一望できる緑豊かな空中テラスで味わえるのが、この店ならではの魅力。

「ビル自体が“一本の木”になるよう設計されているというコンセプトに共感しました。私自身も“畑と商品を繋ぐ”をテーマにしているので、ぴったりだと感じました。また表参道は、美容や健康への意識が高い方が多い街。そうした方々に、素材にこだわったジェラートを味わっていただきたいです」
と話す、代表・大澤さん。


店内は、大地を思わせる赤褐色からジェラートの乳白色、さらに空や雲を想起させる白へと、なめらかに移り変わる壁面デザイン。さらに、BITO Greenの尾藤祐子氏による苔のアートワークが配され、屋外の植物と呼応するような空間に仕上がっているのも特長。

宮城県・鳴子温泉出身で約10年にわたり、地元でジェラート店を営んでいた代表の大澤さん。しかし、その原点には自身の体調不良の経験があったという。
大澤さん
「上京後、体調を崩して肌荒れがひどかった時期がありました。湯治のために地元へ戻り、温泉に入りながら野菜中心の生活を続けていたところ、3か月ほどで改善したんです」

当時の店舗では、宮城県産を中心に、岩手県や山形県など東北の食材を使用。生産者やお客さんとの出会いを重ねる中で、「地域ごとに、まだ知られていない魅力的な食材や生産者がいる」と感じるようになったという。
「宮城で培ってきた経験をベースに、全国各地の魅力をジェラートとして発信したい」そんな想いから、大澤さんは東京進出を決意したんだとか。

ラインナップは、常時12種類。「ジェラートマエストロコンテスト」(2019年)で優勝経験もある大澤さんが作るジェラートは、複数の食材を組み合わせたフレーバーが中心。苦味のある食材同士や、香りや旬が共通する食材を組み合わせることで食材の魅力をより感じることができるんだそう。

山形県産オーガニックの舟形マッシュルームに、マダガスカル産バニラとブランデーを合わせたジェラート。仕上げに削ったパルミジャーノ・レッジャーノがコクを添え、ブランデーの芳醇な香りが余韻に残る。

秋田県産タラの芽、淡路島のオーガニックのレモンを合わせたジェラート。トップの広島産甘夏とオリーブオイルのメレンゲとの食感のコントラストが絶妙。
宮城県産いちご、愛媛県産ブラッドオレンジ、ざくろをあわせたジェラート。植物性のマカダミアミルクを合わせたそうで、プラントベースとは思えないしっかりとした味わい。

そして定番の「塩ミルク」も見逃せない。ミルクジェラートに月替わりで楽しめる全国のお塩がテーマのこちら。取材時は「沖縄糸満産海塩」を使用したジェラートで、コクがありながらもさっぱりとしたミルクに塩味が絶妙に混じり合う味わい。

オーガニックミルクを使ったミルクベースはもちろん、温泉水や植物性ミルクを使ったプラントベースのジェラートも多いのがポイント。ヴィーガン対応でありながらおいしいジェラートは同店ならでは。全国の生産者とつながりながら、その土地ならではの魅力をジェラートで表現する大澤さん。表参道の空中テラスで味わう一杯には、日本各地の豊かな恵みと作り手の想いが詰まっていた。
About Shop
Eriko Osawa Earthly Gelato
東京都港区北青山3-8-15 GREEN TERRACE 表参道 4F
営業時間:11:00~18:00(月・水・木)、11:00~20:00(金・土・日)
定休日:火
公式Instagram:
@eriko_osawa_earthly_gelato

Takuma
ウフ。編集スタッフ
すべてが“本物志向”のスイーツ好き編集者。都内のパティスリーやホテルのカフェを中心に巡り、話題のお店はいち早くチェック。スイーツが好きすぎて、気づけばスイーツメディアの編集部に!
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Photo & Writing / Takuma
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