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久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

世界の最先端で活躍するショコラティエ・ピエール マルコリーニさん。ショコラ好きなら、誰もが耳にしたことのある名前ではないでしょうか?

マルコリーニさんがショコラティエを務める「PIERRE MARCOLINI」は、ベルギーを始め、ロンドンやパリに出店する世界的ブランド。その勢いは留まることを知らず、今回、昨年の「PIERRE MARCOLINI JAPAN」設立を機に、今夏は世界初の日本限定スイーツ「フローズン キュベルドン」が発売されることになりました。

この発売に伴い、マルコリーニさんも久しぶりに来日。新作発表会の場で、ウフ。編集部の単独インタビューがついに実現しました。「Bean to Bar※」の先駆け的な存在であったりと、革新的なショコラティエと称されるマルコリーニさんですが、スイーツを通じて表現する想いや様々な取り組みには、ショコラティエの枠組みを飛び越えた強い使命感が秘められていました。今回は、久しぶりに来た日本への想いはもちろんのこと、ショコラティエとして率先して取り組むサステナブルな働きかけについて、その裏側をじっくりとお聞きしました。

(※カカオ豆からチョコレートバーになるまでを一貫して製造する製法)

久しぶりの来日。新作「フローズン キュベルドン」に込めた日本への想いとは

Q「ピエール マルコリーニ」の海外初出店も実は銀座本店であったりと、以前から「日本好き」を公言してくださっているマルコリーニさん。久しぶりの日本はどうですか?

久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

マルコリーニさん「今までは年に2・3回は日本に来ていたのですが、コロナ禍で約二年半来ることができなかったので、大好きな日本に久しぶりに来られて本当に嬉しいです。」

Q今回、「PIERRE MARCOLINI JAPAN」による日本限定の新作スイーツ「フローズン キュベルドン」がいよいよ発売されますね。ベルギーの伝統的な砂糖菓子「キュベルドン」をアレンジしたコールドスイーツだそうですが、どういった想いで作られましたか?

マルコリーニさん「日本の皆さんのことを思い浮かべたとき、日本の夏はとても暑さが厳しいことが思い浮かんで。この暑さを吹き飛ばすような爽やかで涼しいスイーツがあれば、皆さんに幸せを届けられるんじゃないかと思ったんです。そこでアイスキューブのスイーツをつくることに決めたのが始まりです」

Qフレーバーも日本向けのものを厳選されたとお聞きしました。

マルコリーニさん「日本の皆さんのお口に合うように、日本の果物である『柚子』を使用した『ゆず&ベルガモット』や、日本で一番人気のフレーバー「ストロベリー」を取り入れた『ストロベリー&ローズ』など、馴染みのある味に仕上げています。」

Q今後も日本向けのメニューは開発されますか?

マルコリーニさん「シーズンを問わず、継続的に作っていこうと思っています。特に、ヨーロッパにはあって日本にはまだ上陸していないものを届けたいですね。素材は、その土地にしかない産物を使うことにこだわっているので、ぜひ日本各地の産地を巡って、新メニューを開発していきたいですね。特に、品種の多い苺と柚子は素晴らしいので、注目しています!」

久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

Q日本以外でも、世界各国でスイーツを考案されているそうですね。どれも独創的かつ革新的と呼ばれるスイーツばかりですが、こういった新作スイーツを考えるときのインスピレーションはどこから得ていますか?

マルコリーニさん「全く新しいスイーツをつくるとき、誰か他の人がつくった作品をコピーして真似する、ということはできないし、しません。まずは、伝統的なものや特徴的なものを組み合わせようと考えますね。そこに、色々なアイデアのエッセンスを加えていきます。

例えば今回であれば、ベルギーの伝統菓子『キュベルドン』のシルエットをそのまま取り入れて、さらに『気軽に食べられるようにしたいから、冷蔵庫に入る大きさにしよう』といったようにサイズを決めて…と、アイデアを加えていきます」

カカオ農園との契約を通して、生産者の環境や権利も守りたい

話題は「ピエール マルコリーニ」定番のショコラ作りへと移ります。

Q「Bean to Bar」の先駆者と言われるマルコリーニさん。最高のカカオ豆を買い付けるため、世界で最もカカオ農園に足を運ぶショコラティエの一人とお伺いしています。その情熱は、1年のうち100日も現地に滞在するほど。カカオ農園や生産者の皆さんに対する想いについて教えてください。

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マルコリーニさん「私たちショコラティエがショコラを作れるのは、カカオ農園とそこで働く皆さんのおかげです。つまり、彼らは私たちの活動の源なんです。私は生産者の皆さんをリスペクトしているし、良き“友人”だと思っています。そして、彼らがカカオに注ぐ情熱も一緒に届けたいと思っています。

私が始めて世界各地のカカオ農園を見学したときは、児童就労が当たり前で、生産環境がとても劣悪でした。だから、私が契約しているカカオ農園では、生産者に公正な価格を支払うことや児童労働の禁止など、生産者の権利を守る約束事を決めています。

今この時代で事業活動をするには、こういった社会貢献が必ず必要なものだと思っていますし、私たちはショコラ作りを通してそれを実現したいと常に考えています」

インタビューを通じて、世界中のカカオを探求し、最高のショコラを作ろうとする‟情熱”だけではなく、カカオの生産者を守り、文化の発展を促そうとする姿はサステナブルで、マルコリーニさん自身がより「責任」を感じ取り組んでいると伝わってきます。そんなサステナブルな取り組みは、カカオ農家との関わり方だけではなく、美しいショコラの見た目から洗練されたパッケージに至るまで表現されています。 

ショコラ作りを通してサステナブルな取り組みをする。「ピエール マルコリーニ」の哲学

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Qパッケージの包装にはできる限りプラスチックを使用せず、地球環境にも配慮しているとお伺いしています。先ほどの農園とのかかわりも含め、非常にサステナブルな取り組みを数多くされていますね。これらの取り組みを率先して進める理由は何でしょうか?

マルコリーニさん「今、地球温暖化や原料不足、エネルギー問題など、地球上が様々な問題に直面していますよね。私たちは、これらの問題は全て自分たちの責任であり、自分ごとにすべき問題だと考えているからです。嬉しいことに、「ピエール マルコリーニ」のチーム全員がこの考えをシェアしてくれている状態で、だからこそ様々な取り組みが実現できています。

先ほどの農園との関わりもそうですが、原材料の仕入れなど、特に上流工程の部分でいかに隠し事をしないか、透明性があるかは大事なことであると思っています。むしろ、そうでないことはできません。これは私たちの哲学でもありますね。」

久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

ショコラティエとしてショコラで人々に幸せを届けるのはもちろん、一人の人間として、生産に関わる人々と社会全体に貢献したいと考えるピエール・マルコリー二さん。世界的ブランドの看板を背負うその姿は、強い使命感に満ち溢れていました。

ピエール マルコリーニ/1964年7月12日生まれ。ベルギー出身。マンダリンナポレオン製菓技術コンクール世界1位(1991年)、ヨーロッパ菓子職人コンクールローマ大会優勝(2000年)、「WORLD PASTRY STARS 2020で 世界最優秀パティシエ」を始め、数々の賞を受賞。1994年にショコラティエとして独立。2015年ベルギー王室御用達を拝命。

※「ピエール マルコリーニ」新作 フローズン キュベルドン

久しぶりの来日「ピエール マルコリーニ」さん独占インタビュー。一粒のショコラの先に見る夢と、サステナブルな働きかけ

「PIERRE MARCOLINI」銀座本店・名古屋店、(※以降テイクアウトのみ)グランスタ東京店 ・新宿店 ・渋谷店・御殿場プレミアム・アウトレット店にて購入可能。

About Shop
ピエール マルコリーニ 銀座本店
東京都中央区銀座5丁目5-8
営業時間:11:00~19:00(CAFE)
     11:00~20:00、日祝11:00~19:00(SHOP)
定休日:なし ※年末年始は休み

まえななさん

まえなな

ウフ。編集スタッフ

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住宅雑誌の編集者を経てufu.編集部に。あんこや抹茶味の和スイーツがとにかく大好き♡ 最近のマイブームはあんバターサンド食べ比べ。