
私たちが「健康や美容にいいもの」として日常に取り入れているスムージー。その認知が日本で一気に広まったのは2012年頃のことですが、それよりも遥か昔——25年以上前、まだ日本中が「スムージーって何?」と言っていた時代から、その魅力をこつこつと発信し続けてきたパイオニアがいます。
1999年に奈良で産声を上げ、日本のスムージー文化を牽引してきた専門店「DRINK DRANK(ドリンク ドランク)」。
レシピ本も出版し、専門家として界隈で名を馳せるオーナーの平野奈津(ひらのなつ)さんが、2022年の清水店に続き、2026年5月、京都の四条・六角通りに待望の新店をオープンしました。
ひとくち目はスプーンで、最後はストローで。丸ごと果実を食べているかのような、贅沢すぎる初夏の新食感レポートをお届けします。

阪急「烏丸駅」から少し歩くと見えてくる、京都を代表する賑わいスポット「錦市場」「寺町商店街」。国内外からの観光客で活気あふれるそのエリアのすぐそば、落ち着いた風情が残る六角通りに、2026年5月、ひときわスタイリッシュなスタンドがオープンしました。

和モダンな佇まいに白い暖簾(のれん)に踊る「DRINK DRANK」の文字。初夏の心地いい陽気に誘われて、海外観光客もひっきりなしに立ち寄るこのお店。知る人ぞ知る、日本のスムージー文化を築いてきたパイオニアの、新たなる挑戦の舞台です。

「スムージーは、果物を楽しく、美味しく味わうためのものなんです」
そう満面の笑みで迎えてくれたのは、オーナーの平野奈津(ひらのなつ)さん。スムージーを作り続けて27年、レシピ本の出版や専門家としての活動など、まさに日本のスムージー界のパイオニアです。

平野さんとスムージーの出会いは27年前、大好きな海外旅行で訪れたアメリカでのこと。現地でたまたま口にしたその味わいに一目惚れし、「日本にもこの感動を届けたい」と1999年に奈良で最初のお店を開業しました。
今でこそ美容や健康の定番ドリンクとして定着していますが、当時はまだ世の中に「スムージー」なんて言葉すらなかった時代。「何それ?」という周囲の目をもろともせず、魅力をこつこつと発信し続けてきたそうです。2021年の清水店に続き、今回この四条エリアに新店舗を構えました。
同店の看板を支えるのは、地元・奈良や京都の農家さんから直接仕入れるフルーツたち。

平野さんは農家さんと直接契約を結び、信頼関係を築く中で、味は抜群なのに傷があったり形が不揃いだったりして市場に出回らない「規格外のフルーツ」も積極的に仕入れています。農家へのリスペクトを忘れないこの循環があるからこそ、1杯のスムージーに使う果物の量は驚くほど贅沢。


例えば、人気の「でこぽんスムージー」には丸ごと2個分のでこぽんが使われており、いちごのシーズンには奈良の高級ブランド「古都華(ことか)」を贅沢に10粒も投入するのだそう。これだけのクオリティとボリュームでありながら、1杯700〜800円前後という価格設定には、プロの目利きと農家さんへの愛が詰まっています。
私がこれまでに持っていた「スムージー=野菜やバナナを混ぜたミックスジュースのようなもの」という概念は、平野さんの手仕事を見て覆されました!

凍らせた果物にミルクやレモン果汁、ヨーグルトなどの副素材を合わせ、10g、10cc単位で緻密に計算されたレシピをもとにブレンダーへ。
一気に撹拌するのかと思いきや、平野さんは細かくブレンダーのスイッチをオン・オフします。回しては手を止め、手作業でかき混ぜて、空気を含ませて、また少しだけ回す。果物の品種やその日の状態によって異なる果汁量や柔らかさを、五感を研ぎ澄ませて見極めているのです。

出来上がったスムージーは、ジュースのようにサラサラしていません。ジェラートのようでいて、ジェラートよりも驚くほど瑞々しくなめらか。

ひとくち目は、シャリっとしたソルベのような食感をスプーンですくって贅沢に“食べる”。そして時間が経つにつれて溶け出し、最後はストローでダイナミックにゴクゴクと飲み干せるドリンクへと変化していく。丸ごと果実を食べているかのような贅沢なグラデーションに、思わず笑みがこぼれます。
季節ごとに旬の移ろいを楽しめるラインナップの中で、この初夏に絶対に見逃せないのが、「スイカスムージー」です。

取材当日は、実の美しさと濃厚な甘さにこだわり、奈良の農家が大切に育てた小玉スイカ「ピノガール」を使用。時期によって品種は異なりますが、スイカは抜群の利尿作用を持ち、夏の美容対策にも嬉しい一杯です。さらに、このスイカスムージーには「アイスの少量トッピング」が無料で楽しめる嬉しいサプライズも。

途中でアイスを混ぜ合わせれば、クリーミーなコクが加わる最高の“味変”を堪能できますよ。ちなみに冬の時期には、このブレンダー技術を駆使した濃厚な野菜ポタージュが登場するそうで、年中目が離せません!
今後の目標を伺うと、瞳を輝かせながら「ズバリ、海外出店です!」と答えてくれた平野さん。 「しばらく海外旅行に行けていないから自分自身も行きたいし、海外にしかない珍しいフルーツを使ったスムージー作りにも新しくチャレンジしてみたいんです」

27年前、アメリカでの一目惚れから始まったストーリーは、奈良・京都の街から再び世界へと繋がろうとしています。
ジメジメとした梅雨の空気を吹き飛ばし、初夏のエネルギーをチャージしてくれる「DRINK DRANK」の至高のスムージー。京都散策の合間に、スムージーのプロが紡ぐ情熱と、驚きの新食感を体験しに足を運んでみませんか?
About Shop
DRINK DRANK 京都六角通り店
京都府京都市中京区大黒町88 シルブプレビル 1F
営業時間:11:00~18:00
定休日:なし
Instagram:@drinkdrank_natsu

あかざしょうこ
ウフ。編集スタッフ
関西方面のスイーツ担当。1984年生まれ、大阪育ちのコピーライター。二児の母。焼き菓子全般が好き。特に粉糖を使ったお菓子が好きです。
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