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吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載 「#ふうかとあいす」

吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載   #ふうかとあいす

「Gunn’s」所属のアイス好きモデル・風歌さん(fuuka_nw)の連載。今回ご紹介するのは、吉祥寺の人気フルーツパーラー「果実店canvas」。幡ヶ谷の1号店とは打って変わり、アンティークでシックな雰囲気の店内です。

毎朝店主自らフルーツを仕入れ、本当においしい旬の味だけをお届けするcanvas。後編記事では、店主の佐藤さんにインタビューして、canvasの魅力を深堀りしていきます。

おいしいフルーツを日替わりで届ける。現代版「まちの果物屋さん」

吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載   #ふうかとあいす

吉祥寺の五日市街道通りと扶桑通りが交わる位置にあるcanvas。撮影中にもどんどん人や車が流れていく、まさに活気あふれる地域です。ガラス張りのオープンな入口と、キュートなお店のロゴが目印。

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入口では、ショーケースのフルーツとフルーツサンドがお出迎え。それぞれ、産地とブランド名が手書きで書かれたポップが添えられ、思わず読み込んでしまいます。

吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載   #ふうかとあいす

canvasのコンセプトは「まちの果物屋さん」。特定の農家や産地と契約してコンスタントに仕入れるのではなく、毎朝、店主の佐藤さんが自ら、全国のおいしいフルーツが集まる大田市場に出向いてひとつひとつのフルーツを目利きし、仕入れています。

吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載   #ふうかとあいす

「果物って、いつも同じ味や品質のものが手に入る認識があるけど、そうじゃないんです。同じ産地や農家、ブランドのものでも、日によって、熟成具合によって味が変わってしまうんですね。だから、直接市場に出向いてひとつひとつの状態を見極めてフルーツを仕入れることで、本当においしいフルーツを届けることができるんです」

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canvasではテイクアウトでフルーツやフルーツサンド、イートインではフルーツを使ったスイーツが楽しめます。スイーツのメインメニューは、季節替わりのフルーツサンドとパフェ、パンケーキの3種類。※カットフルーツは要予約

店主はもともと和菓子職人。フルーツパーラーへの道へ転身したわけとは

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店主の佐藤さんは、「果実店canvas」を開く前、実家だった和菓子屋さんに15年間勤め、和菓子作りも経営も経験していたそう。詳しくお話をお伺いしていきます。

Q.和菓子屋さんからフルーツパーラーへの転身というと、「和」から「洋」ととても反対のイメージです。なぜ一念発起してフルーツパーラーを始めたのでしょうか?

A.「和菓子作りに携わっていた時に、いちご大福をつくる機会がありました。いちごを探しに果物屋さんに行ったとき、果物屋さんのフルーツのおいしさにびっくりして。そこでフルーツに魅せられてしまったんです。」

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「フルーツパーラーという選択をしたのは、フルーツのおいしさや奥深さを今風に伝えるため。フルーツ自体を丸ごと買おうとすると、少し高価でハードルが高いので、まずはスイーツで気軽にフルーツの美味しさを知ってもらえたらと思って。実際にパフェやフルーツサンドを食べて、『おいしい!』と思ってもらえれば嬉しいです。」

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Q.和菓子からフルーツへ、となると全然違う畑のようですが、抵抗はありませんでしたか?

A.「もちろん少しはありましたが(笑)、和菓子もフルーツも手段が違うだけで、おいしいものを誰かに思いやりをもって届けるという点では同じだなと思って。結果的に誰かに『小さな幸せ』を届ける仕事であれば、和菓子じゃなくてもいいかもしれない、と思ったんです。」

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Q.フルーツを使ったスイーツを作るときに、こだわっている点はありますか?

A.「フルーツそれぞれの個性を活かすことです。例えば梨だったら、シャクシャク食感を活かすために厚めにカットしたり。今提供している『シャインマスカットのパフェ』(※前編にて紹介)だったら、マスカットの淡い味を殺さないために、強い味、極端に言えばチョコレートなどは合わせたりしないですね。」

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「和菓子にも“錦玉”という砂糖を寒天で固めただけのシンプルなお菓子があって。それは、主役のお茶の香りを壊さないために、香りをつけていないんですよね。『主役を引き立てる』というのは、和菓子にも通ずること。こういった考え方を“見えない和菓子”の要素と捉えて、canvasにも落とし込んでいます。」

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Q.2階にあるセレクトショップのスペースには、お店で実際に使っている器やマグカップ、オリジナルのエプロンなどが販売されていますね。どうしてこの空間を作られたのでしょうか?

A.「先ほどお話した“小さな幸せを届ける”という点において、ものの販売を同じじゃないか?と思い、“いい物”を厳選して販売するコーナーを設けました。器は、Instagramで一目惚れした作家『暮縞』さんのもの。本当にいいものを届けよう、という軸はフルーツ販売と同じです!」

人気店2号店の次なる道。フルーツとの掛けあわせで、幸せを届けていく

今までもこれからも、形式にこだわらず“小さな幸せ”を届けたいという想いが一貫していた佐藤さん。canvas吉祥寺店もまだまだ進化していくとのことで、今後についてもお話をお伺いしました。

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Q.2019年秋に1号店がオープンしたcanvasさん。何か今後の展望はありますか?

A.「12月ごろに吉祥寺店で演奏会をやろうかと考えています。コントラバスの生演奏とか。音楽×フルーツの掛け合わせです。これから先も、こんな風にいろんな手段との掛け合わせで、幸せを届けていきたいですね。」

ちなみに吉祥寺店は今後増築し、3階とテラス席で、気持ちよくフルーツが味えるようになるそう。暖かい時期に最高のテラス席、乞うご期待です!

吉祥寺「果実店canvas」。お店のルーツはなんと和菓子? 唯一無二のフルーツパーラーがうまれたわけ 連載   #ふうかとあいす

「1号店とはまた違ったアンティークなお店の内装や、今しか食べられない旬のフルーツに、ワクワクが止まらなかったです。季節が変わるたびに、何回でも来たい!」と風歌さん。終始、フルーツのおいしさに癒される撮影となりました。

フルーツに魅せられた店主が、本当においしいフルーツだけを届ける「果実店canvas」。今度の休日は、一期一会のフルーツと美しいスイーツたちで、ちょっと幸せ気分を味わってみませんか。

About Shop
果実店canvas 吉祥寺
東京都武蔵野市吉祥寺北町4丁目1−1
営業時間:12:00~18:00
定休日:不定休

Photo/Tomoya Uehara Hair&Make/Aoi Nagasawa  Writing/Nanako Maeda