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まだまだブームは終わらない?「熟成」or「非熟成」。新たな境地を開くバスクチーズケーキとは

まだまだブームは終わらない?「熟成」or「非熟成」。新たな境地を開くバスクチーズケーキとは

2024年、新たな一年が始まる中で、今年の流行するものは何か? 早くも各メディアで取り上げられる中でスイーツも今年新たな動きを見せるはず。

スイーツメディアufu.としても新たなトレンドを追うだけではなく、生み出していきたいと考える中で今回取り上げるのは、とある「バスクチーズケーキ」。

「バスチー」の名前でローソンで発売されたのは2019年。そのブームから5年が経つ今、新たな挑戦を「熟成」をテーマにするブランド「CACIORI(カシオリ)」を取材しました。

シンプルな食材で焼き上げたバスクチーズケーキ。素材から美味しさの物語が始まる

「CACIORI(カシオリ)」は、タイで「しろくまや」を経営する田和充久さんが立ち上げたブランド。このバスクチーズケーキが今の至るまで、何度も素材と製法の見直しをされたといいます。

バスクチーズケーキは材料がシンプルなだけに用いる素材のクオリティが味わいの決め手になることから、素材探しからスタート。その中でも、特にこだわったのは「クリームチーズ」「生クリーム」。理想のバスクチーズケーキを作るために世界中のクリームチーズを試してたどり着いたのは、北海道産のクリームチーズと生クリームだったんだとか。

画期的な「二段熟成製法」

田和さんがこのバスクチーズケーキでこだわったのは、素材選びだけではなりません。時間と手間をかけることで食品の旨みを引き出す技が「熟成」に着目されました。スイーツ界ではタブー視されていた「熟成」。

さまざまな条件で熟成テストを繰り返し、デリケートなチーズに最適な熟成方法を発見。しかも、別々のタイミングで2度熟成をかけるという他に類を見ない”二段熟成製法”によってじっくりと旨味を凝縮し、これまでになかった新しい食感と奥行きのある味を創り出すことに成功したそう。

田和さんに伺うと、この熟成で分子レベルでの差が起こり、美味しさに大きな影響をもたらすという。その美味しさを引き出す熟成の程度も、ほんの微細なレベル感でのコントロールが必要で「美味しさ」最大化のための塩梅にたどり着くまでかなり大変だったという。

いざ実食。熟成と、非熟成との違いは?

今回、「熟成」「非熟成」両方を食べさせていただきました。まず封を開けてみると、見た目自体はそっくりです。ただ「熟成」のほうからは、明らかに違うエイジングされたチーズの濃厚な香りがふわ~っと広がります。

そして続いてはカットし実食。「非熟成」はミルキーでチーズのコクとともに最高に美味しいチーズケーキ。そして「熟成」。こちらは口に含んだ瞬間、まず感じるのはチーズの美味しさ。塩味と、表現しがたいこのチーズの「コク」とうま味が広がります。

またもう一つ感じたのは「ねっとり」した食感。口の中で熟成により水分量が減り、この食感が生まれているという。

ぜひワインやお酒といただきたい美味しさになっています。こちらの「熟成バスクチーズケーキ」は口コミで広がり、グーグルでの口コミも高評価。お取り寄せスイーツサイトではBLONZE賞を受賞、大手クラウドファンディング(CAMPFIRE)で飲食店フード部門200件中1位を獲得するなど、勢いが止まらない。

バスクチーズケーキはお取り寄せの中でも一世を風靡し、もう過去のものというイメージも強いものの、今も美味しさを追求し人気のバスクチーズケーキがあるのも新たな発見といえます。今年のトレンドのキーワードは「温故知新」。新しい、インスタ映えするものも話題にはなると思いますが、日本人が大好きな定番のお菓子が愛され、そしてそれぞれ皆さんの「美味しい」お気に入りのお店や長く食べているお菓子をより一層愛する一年になるのでは、そう予測しています。特にクラシックなフランス菓子がまた注目されるのではとも思っています。

クリーム太郎

クリーム太朗

ウフ。編集長

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編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中